「4度目のタイトルに向けて全力を尽くす」
2016-2017年のFIM EWCチャンピオン、GMT94 ヤマハは、F.C.C. TSR ホンダを10ポイント差で追いかける形で、7月下旬に行われる鈴鹿8時間グランドフィナーレを迎えることになるが、世界タイトル防衛という何よりも大切なゴールに向けて固い決意で臨む。
GMT94ヤマハのチームは、7月29日に日本で開催されるシーズン最終戦、鈴鹿8時間に向けて一丸となって100%集中している。昨年は、シーズンを通して圧倒的な強さを誇ってきたクリストフ・グィオ率いるフランス拠点のこのチームは、2004年、2014年に続いて、3度目となるFIM世界耐久選手権タイトルを獲得した。
新しいシーズンに入り、デビッド・シェカ、ニッコロ・カネパ、ミケ・ディ・メグリオの布陣で臨んだGMT94ヤマハは順調に滑り出し、2017年9月のボルドールで圧勝を飾った。24時間モトスもこの勢いが続くかと思われたが、16時間までリードをした後、2回のクラッシュで結果を残すことができなかった。
GMT94ヤマハは、ルマン以降、挽回に向けて努力を注ぎ、スロバキアリンク8時間で2位、オッシャースレーベン8時間では3位に入った。しかし、F.C.C. TSR ホンダ・フランスも、他を寄せ付けない強さを見せた。両チームのバトルは、7月下旬、日本で決着の時を迎える。
クリストフ・グィオは、FIM EWCシーズンの最終戦に向けての考えを明かしてくれた。
– 鈴鹿8時間での戦略は?
「戦略は特にはない。どのレースでも、ライダーのパフォーマンス、レースでのアクシデント、どのように結果を出すか、などによって対応していかなくてはならない」
– 鈴鹿でのF.C.C. TSRホンダ・フランスとの対決に当たって、最大の武器は?
「非常に気合いを高めている我々のライダーたちと、スロバキア、ドイツといずれも酷暑となったコースで素晴らしいパフォーマンスを発揮した新しいダンロップのリアタイヤだ」
– FIM EWCの選手権争いで順位を守るためにヤマハ・レーシングからは支援は受けるのか?
「日本のヤマハとは技術面で契約はしていない。#21ヤマハ・ファクトリーは、基本的にマニュファクチャラーのレースであるこのラウンドで優勝を狙ってくる。EWCの規定では、彼らに技術を披露することを認めており、我々はそれに手を出すことはできない」
いずれにしても、2012年に鈴鹿8時間で優勝を果たしているGMT94ヤマハは、F.C.C. TSRホンダ・フランスを相手に、あらゆる力を出し尽くす構えだ。チームは7月上旬、鈴鹿で3日間のテストを行う予定だ。
「4度目の世界タイトル獲得に向けて、我々は全力を尽くす」とクリストフ・グィオは固く誓った。