それぞれのナンバー、それぞれの物語:GERT56 BY GS YUASAのための「56」

2020-05-20T07:33:44+02:002020年5月19日|2019-2020, 24 Heures Motos 2020|

2015年に設立されたGERT(German Endurance Racing Team)は、バイクと耐久レースへの情熱を分かち合う2人の友人によって選ばれた「56」を使用し続けている。

物語の始まりは2008年。1990年代にドイツのスプリントレースで名を馳せたライダー、ラース・アルブレヒト氏は、友人であるカーステン・ウルフ氏(現GERT監督)を耐久レースのメカニックとして迎え入れた。ラース氏は、2人のチームメイトと共にBolliger Team Switzerlandから購入したカワサキのマシンでレースに出場し、優勝した。このマシンには、その数年前にラース氏が乗っていた250MZとヤマハの500cc2ストマシンに使用していたナンバーと同じ「56」が付けられていた。

カーステン氏が耐久レースチーム「RS Speedbikes」を立ち上げたとき、ラース氏はライダートリオの1人として参加し、チームが所有する全てのBMW S1000RRにも「56」が装着された。RS Speedbikesは、デビュー戦となった2012年のオッシャーズレーベン8時間レースで総合18位に入り、オープンクラスで優勝。そして2013年、「56」を装着し、オッシャーズレーベンで再び優勝し、ルマン24時間レースのオープンクラスでも優勝を果たした。

2015年、スーパーストッククラスへのステップアップを考えていたカーステン氏は、German Endurance Racing Teamを設立。すぐにGERT56として知られるようになった。今では、BMW「56」は、トップ10チームの常連となっている。2018年、スロバキア8時間レースで初の表彰台を獲得。ボルドールでは総合6位と共にスーパーストッククラス初優勝を果たし、2018-2019年のシーズン終了時まで、FIM世界耐久選手権のスーパーストッククラスにおいて、Moto Ainと激しいチャンピオン争いを繰り広げた。

「今でも親友ラースの番号「56」を背負って、世界中のレースで戦っていることにとても誇りに思っているんだ」 とカーステン監督は語る。「彼は、今でも僕たちのレースを見に来てくれて、彼の貴重な経験を我々に教授してくれる。そして、今でも、彼は彼の会社を通じて僕たちをサポートしてくれているんだ。彼は過去と現在をつなぐ架け橋なんだ。もし、レースをやめることになったとしても、僕たちの価値観とスポーツに対する情熱を理解してくれる人に、このレースナンバーを託せたらいいなぁと思っているよ。」

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