それぞれのナンバー、それぞれの物語:VRD IGOL PIERRET EXPERIENCESのための「333」

2020-05-07T07:12:59+02:002020年4月30日|2019-2020|

「333」という数字をみると、VRD Igol Pierret Experiencesをすぐに思い浮かべる。「トリプル3」は、既に、フランス・アリエを拠点とするVRD Igol Pierret Experiencesの代名詞と言えよう。

VRD(Viltaïs Racing Division)Igol Pierret Experiencesは、FIM世界耐久選手権に参戦するチームの中では、異彩を放つチームである。Viltaïsは、フランス中部のアリエ県にあるムーランという町で、社会的弱者の救済と職業訓練を促進する団体である。そして、バイクレースは、この団体の価値観である連帯と職業訓練を実践する手段の一環である。また、「3」という数字が、いかにしてViltaïsを連想させるようになったのか、というきっかけでもあった。

Viltaïsが初めてレースへ進出したのは、2003年のフランス50cc耐久選手権で、チームをサポートするアリエ県(管理部門)の県番号である「3」をチームナンバーとして使用した。

Viltaïsは、フランス選手権で3度のタイトルを獲得し、600ccクラスへのステップアップすることを決めたが、チームナンバー「3」は既に前シーズンの3位入賞者に与えられていたため、確保することはできなかった。また、「33」は、ジロンド県の県番号であることから、初めから使用することは想定していなかったので、Viltaïsはさらにもう1つの「3」を付け加えることにした。

VRD Igol Pierret Experiencesチームのヤニック・ルコット監督はこう語ってくれた。「「333」を使用することにしたよ。「333」は、アリエにとってのラッキーナンバー「3」を「3」つ並べた数字だからね。そして、偶然にも、我々がフランス耐久選手権600ccクラスに初参戦したシーズンに、なんとタイトルを獲得することができたんだ。「333」という数字が生まれ、奇跡も生まれた。」

2010年、VRDは初じめてFIM世界耐久選手権に参戦し、スペインのアルバセテ8時間耐久レースでは、スーパーストッククラスの9位に入賞した。 2011年からはヤマハのマシンでEWCにシーズンフル参戦を果たしている。そして、2016-2017年シーズンにおいてFIM EWCスーパーストッククラスで優勝し、次の2017-2018年シーズン、ヤマハのサポートを受け、FIM EWCフォーミュラクラスに昇格した。

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