カワサキ、FIM EWC首位チームとしての決意

2021-09-08T07:54:17+02:002021年9月7日|2021, Bol d'Or 2021|

Webike SRC Kawasaki France Trickstarは、FIM世界耐久選手権の暫定ランキングトップとしてボルドール24時間レースに臨む。ライバルチームとの差はわずか5ポイント。すぐ後から強いプレッシャーを掛けられている。しかし、ジル・スタフラー監督率いる2018-2019年シーズンのFIM EWCチャンピオンチームは、過去に戦った24時間レースの経験を頼りに、ボルドール24時間レースでの優勝を目指す。

Webike SRC Kawasaki France Trickstarは、安定した走りで首位を獲得した。ジェレミー・ガルノニ選手、エルワン・ニゴン選手、デビッド・チェカ選手のライダートリオを擁するカワサキファクトリーチームは、ルマン24時間レース、ストリル12時間レースで2戦連続2位を獲得し、暫定チームランキングでトップに立っている。

Webike SRC Kawasaki France Trickstarのカワサキマシンには、ライバル達のマシンに比べ、低性能な電子制御システムが搭載されていて、チーム本来の実力を発揮できていない状況にあるということは周知の事実なのだ。Webike SRC Kawasaki France Trickstarのジル・スタフラー監督は、「エストリル12時間レース後に、自分たちがチャンピオンシップのトップにいるとは正直想像していなかったよ。」と告白する。

「シーズン初めでのテストや、最近のタイヤサプライヤー変更を考えると、我々は十分な経験と走行時間が取れなかったからね。だけど、これが耐久レースというものなんだよ。順調に見えても、最悪の結果になることし、最初は悪くても、最後には良い結果になることもあるからね。我々は、24時間レースよりも12時間レースのほうがパフォーマンスが落ちると思っていたんだ。だけど実際には、エストリル12時間レースの方が良いペースで走ることができたんだ。だけど、今、我々がレースをコントロールできる状況にないということが残念なんだけどね。前で何が起きているかによって、レース戦術を変えているんだ。我々が積極的に前に出てレースを運ぶというよりも、ライバルたちが勝手に落ちていく感じなんだ。でも、我々は、シーズン中に1勝もせずにワールドチャンピオンになったチームもいたことも知っているからね。」

ボルドール24時間レースは、予測不可能なレースになりそうだ。ポール・リカール・サーキットでは、65ポイントを巡って争われる。ジル・スタフラー監督は、続けてこう語ってくれた。「5ポイントのリードなんてないのと一緒だよ。首位なんて、予選でのボーナスポイントを取られれば、すぐに失ってしまうよ。そう考えると、リーダーという立場が我々のプレッシャーになることはないんだよ。だから、他のレース同様、全力を尽くすだけなんだ。我々が良い結果を出すために必要なのは、安定性なんだ。レースのペースメーカーになることは難しいけれど、一番大切なことはクラッシュしないこと。ライバルの動きに合わせて戦略を組み立てて、チャンスがあれば攻めていくよ。このサーキットはよく知っているし、マシンの調子も良いから、良い結果を出せると思うよ。