グレッグ・ブラック選手、不安だったEWC開幕戦の「ルマン式」スタート

2022-04-27T03:11:10+02:002022年4月26日|2022|

グレッグ・ブラック選手は、ルマン24時間レース終了後の祝賀会で、FIM世界耐久選手権2022年シーズン開幕戦のスタンディングスタートに出られないかもしれないという不安を抱えていたことを明かした。

EWCレースは、伝統的な「ルマン式」スタートで始まる。スタートラインでライダーは、マシンが並ぶコースサイドの反対側に並び、スタート合図とともに走り出し、マシンに飛び乗り、そして、第1コーナーへ向かって突入していく。これが「ルマン式」である。

ダッシュ力に定評のあるグレッグ選手だが、先月の公式事前テストでの転倒により、かかとを骨折。この大会で優勝したYoshimura SERT Motulに合流するため、集中的な休養と回復に努め、なんとかレースには参加が可能になったのだった。

しかし、順調に回復したものの、33歳になるグレッグ選手は、「ルマン式」スタート走者の役割をしっかりと果たせるかどうか自信がなかったそうだ。

「スタート時のライディングがちょっと不安だったんだ。」とブラックは言う。「テスト中に大きな転倒をしたから、思いっ切り走られるかどうかわからなかったんだ。僕のためにスタート地点では多くの人が待っていてくれたんだ。自分の思い通りにはいかなかったけど、骨折はかかとの横ということもあって、走ることができたんだよ。そのことはかなりラッキーだったね。少し痛みがあって、厳しいレースだったんだ。でも最終的には気合いだね。」

イギリス人ライダーのブラック選手は、ベルギー人ライダーのザビエル・シメオン選手、フランス人ライダーのシルヴァン・ギュントーリ選手と共にライダートリオを組んで、スズキ GSX-R1000を駆り、2021年、2022年とEWCルマンで連覇を達成した。

「今年のレースは、去年より大変だったよ。他のチームも本当に速くて、24時間中、ずっとアタックし続けなければならなかったからね。スティントは激しいし、速くて、ペースは本当にすごかったんだ。」とブラック選手は語った。

EWC2022年シーズンでは、6月2-5日にスパ・フランコルシャン・サーキットで、待望の二輪耐久レースだったスパ24時間EWCレースが遂に復活することが決定している。

写真は、世界水泳で5度の優勝経験を持つカミーユ・ラクール氏によるルマン24時間レースのスタートの合図を受け、先頭をダッシュするブラック選手だ。