シーズンは鈴鹿での壮大なフィナーレへ
鈴鹿8時間まで一ヶ月弱、日本では緊張感が高まっている。マニュファクチャラー陣からはラインナップの発表が始まり、いずれも優勝候補の顔ぶれが並ぶ中、7月29日に開催される2017-2018年FIM EWC グランドフィナーレはスリリングなレースになることが期待される。
最高のチームこそが勝つ! 鈴鹿8時間では3年連続で勝利を挙げているヤマハには、この日本のレースに向けて2つの目標を掲げる。中須賀克行、アレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マークを要するヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの4連覇、そして、GMT94ヤマハのFIM世界選手権の連覇だ。タイトル防衛に挑むのは、デビッド・シェカ、ニッコロ・カネパ、マイク・ディ・メグリオの布陣。さらにYARTヤマハのブロック・パークス、マービン・フリッツ、藤田拓哉は、思い切りの戦いでシーズンを締めくくる構えだ。
ホンダは盤石の顔ぶれで必勝体制
ホンダは、今年、ヤマハの連勝に終止符を打つべく、リベンジに臨む。チームHRCは、10年ぶりの参戦。高橋巧、中上貴晶、レオン・キャミアがCBR1000RR SP2のサドルを担う。ヤマハ同様、ホンダも鈴鹿8時間では優勝を狙うだけでなく、日本チーム初となるFIM世界選手権タイトル獲得を目指す。選手権リーダーとして鈴鹿戦を迎えるF.C.C. TSRホンダ・フランスは、フレディ・フォレイ、ジョシュ・フック、アラン・テッチャーの布陣だ。
グリッドには、鈴鹿では3回勝利を経験しているMuSASHi RT HARC-PRO.Honda(ドミニク・エガーター、PDジェイコブセン、水野涼)、KYB MORIWAKI MOTUL RACING(清成龍一、高橋裕紀、ダン・リンフット)、Au&Teluru MotoUp RT(秋吉耕佑、長島哲太、イサック・ビニャーレス)、Honda Dream RT桜井(濱原颯道、伊藤真一)と、まさにホンダ艦隊ともいえる顔ぶれが揃う。
スズキとカワサキは目標に完全集中
ヨシムラスズキMOTULレーシングは、スズキの先鋒。津田 拓也、シルバン・ギュントーリ、ブラッドリー・レイ、渡辺一樹がライダーを務める(残りの3人は後日発表)。今野由寛、ジョシュ・ウォーターズ、青木宣篤で臨むMotoMapSupplyのGSX-Rは要注目だが、選手権トップ5に食い込むために全力で挑むスズキ・エンデュランス・レーシングチーム(ビンセント・フィリッペ、エティエヌ・マッソン、グレッグ・ブラック)も忘れてはならない。
カワサキ陣もKawasaki Team Greenが渡辺一馬、ジョナサン・レイ、レオン・ハスラムのラインナップを発表し、気運を高めている。Eva RT Webike Trick Star(アンソニー・ウエスト、出口修)も、カワサキ勢として戦いに加わる。
BMWも互角の戦いに挑む
マーキュリー・レーシング(カレル・ハニカ)とNRT48(ケニー・フォレイ、ペター・ヒックマン、ジュリアン・ダ・コスタ)は、選手権スタンディングスではBMW勢最上位チームとして参戦。しかし、同じくS1000RRを操る2チーム、BMW Motorrad 39(酒井大作、ダミアンとアレックスのカドリン兄弟)、BMWファイナンシャル・サービス(武石伸也、マイケル・ラバティ、クリスチャン・イッドン)からも目が離せない。
鈴鹿でのラウンドテストは7月上旬に予定されているが、鈴鹿8時間の競技が本格的に始まるのは7月27日の1回目の公式テストからとなる。