ジノ・リー、忘れがたい思い出となったボルドール
Wojcik Racing Teamは、悪天候に見舞われたボルドールで、見応えのある上位争いを展開した末に2位でフィニッシュ。このレースで見事なスタートを決めたジノ・リーにとって、ポール・リカール・サーキットでのこの9月の週末は、忘れられない思い出となったようだ。
Wojcik Racing Teamのヤマハで雨に濡れたコースでのレースをスタートしたジノ・リーは、見応えのあるトップ争いを繰り広げた。英国出身のリーは、2019年のル・マン24時間でこのポーランドチームに加入。それまでは、FIMスーパースポーツ選手権に参戦していた。リーは、この壮大なレースの序盤、6ラップ目から給油に入るまでをリードした。このボルドール戦のことを話すリーの目は、今でも輝きに満ちている。
「レースはウェットで始まり、路面にはたくさん水が出ていた。自分がコンペティティブに戦えるかもしれないとは分かっていたが、雨の中でEWCのレースをするのは初めてだったので、どんなことが待っているか予想できなかった。10番手からスタートした後、何台か抜くと、自分の周りがファクトリーチームのライダーばかりだということに気付き、それがとても心地よかった。自分が2位に上がった時、リードしてラインを超えたら最高だろうなと考え、フレディ・フォレイをパスした。1ラップだったとしても、あの伝統あるボルドールをリードするのはシュールなことだったよ! 風に煽られた時にミスをして、ペイントされたラインの上でブレーキをかけてターン1に入ってしまった。一瞬フロントを失ったが、姿勢を保ちコースに留まった。その後は、とにかくリズムを落ち着かせて、誰かがパスを仕掛けてきたらその通りにさせろと自分に言い聞かせた。レースの序盤でリードを守るために大きなリスクを負うつもりはなかった。でも、自分が落ち着いたら、なぜだか13秒もリードを築くことができたんだ! 信じられない展開だったが、バイクのフィーリングはよかったし、このレースは強く戦えることは分かっていた。信じられない週末だったし、いつまでも忘れられない一戦になるよ!
フィニッシュラインを超えた時は、肩の荷が降りたような気分。信じられないほど安堵したよ。一番楽しかったのはレースを2回リードしたことだったが、一番満足できたのはチームメイトのクリストファー・ベルグマン、アクセル・モーリンと一緒にポディウムに上がって、みんなの必死の取り組みが報われたのだと実感できたことだね! Wojcik Racing teamのみんなのことを思うと、今でもとてもうれしいし、比較的新しいチームとしては素晴らしい成果だ。セパンでまたコースに戻る日が、待ち切れないよ!」