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スリリングなレースを経てタイトル争いは激化

2019-04-25T09:03:57+02:002019年4月25日|2018-2019, ル・マン24時間 2019|

2019年のル・マン24時間が興味深いレースとなり、2018−2019 FIM EWCのタイトル争いはランキングが大きく変動。スズキ・エンデューランス・レーシング・チーム、Wepol Racingをかわして、チーム SRC カワサキ・フランスが首位に浮上している。

ル・マン24時間で大勝したのは、チーム SRC カワサキ・フランス。レースに勝利しただけでなく、コースで披露した見事なパフォーマンスにより、FIM世界耐久選手権の暫定スタンディングスでは、スズキ・エンデューランス・レーシング・チームに16ポイント差をつけての首位に躍り出た。

チーム SRC カワサキ・フランスのZX-10Rに乗るジェレミー・グアルノーニ、デビッド・シェカ、エルワン・ニゴンは事実上の圧勝で、獲得可能ポイント65ポイントのところ、62ポイント獲得に成功している。チームは、ル・マン24時間のウィナーとして与えられる40ポイントに加え、レース経過8時間、16時間の時点でそれぞれのレースリーダーに与えられるボーナス各10ポイントも手に入れた他、スターティンググリッド4番手に対してさらに2ポイントも与えられた。この結果、このカワサキのワークスチームは、日曜日の午後3時が過ぎた時点で暫定世界ランキングで5位から一気に首位にジャンプアップした。

ル・マン24時間を3位でフィニッシュしたスズキ・エンデューランス・レーシング・チームは、首位に16ポイント差のランキング2位。ヴィンセント・フィリッペ、エティエヌ・マッソン、グレッグ・ブラックは一気に上位争いに加わり、夜の間には一時、首位にも立っていた。

ラインナップで最も速さを誇るのはヤマハのWepol Racing。ボルドールで3位、ル・マン24時間では4位に入ったドイツのチーム(シェリダン・モライス、ダニエル・ウェッブ、マイケル・ラバティ)は、80ポイントで世界ランキング3位につけている。

ボリガー・チーム・スイス(カワサキ)のロマン・スタム、セバスチャン・サシェ、ニゲル・ワルラベンは今季に向けての固い決意が揺らぐことなく、ボルドール4位、ル・マン24時間5位で、暫定スタンディングスでは4位につけている。

最も激しい追い上げを見せたのはホンダ・エンデューランス・レーシングで、総合14位から5位にジャンプアップ。ランディ・デ・プニ、ヨニー・ヘルナンデス、セバスチャン・ギムバートも、2019年のル・マン24時間のヒーローに挙げられるだろう。

英国チームのチーム SRC カワサキ・フランスとの激しい戦いも、ル・マン24時間の最も注目を集めた場面となった。ホンダ・エンデューランス・レーシングが2位でフィニッシュしたことで、リタイアに終わったボルドールから、一躍世界タイトル争いの戦線に復帰してきた。

苦戦を強いられた強豪も
現チャンピオンのF.C.C. TSR ホンダ・フランスは、ボルドールで優勝を飾り、世界ランキング首位でル・マン24時間を迎えたが、そのル・マンではポイントを取りこぼした。ジョシュ・フック、フレディ・フォレイ、マイク・ディ・メグリオは、2回のクラッシュでバイクにダメージを受け、ル・マン24時間は35位でのフィニッシュ。日本のチームは、世界ランキングでは首位に48ポイント差の6位に後退している。

このレースは、YART ヤマハとERC-BMW モトラッド・エンデューランスにとっても厳しい内容となった。オーストリアのYART ヤマハは、エンジントラブルによりリタイアを余儀なくされたが、スターティンググリッドで2番手についたこと、レース8時間の時点で4位につけていたことで11ポイントを獲得している。ERC-BMW モトラッド・エンデューランスは、クラッシュの後、エンジントラブルにより戦線離脱を決めた。ポールポジションからスタート(5ポイント)と、8時間時点で6位につけていたことによる5ポイントを獲得したが、ランキングでは首位に90ポイント遅れの19位に留まっている。

スーパーストック部門でも順位変動
ル・マン24時間を総合7位でフィニッシュし、スーパーストック部門優勝を飾ったモータース・イベンツは、一気にFIM世界耐久カップの暫定スタンディングスに飛び込んできた。ボルドールでは0ポイントに終わっていたフランスのスズキ勢チームは、選手権リーダーのGERT56 by GS Yuasaに続く2位につけている。ボルドールでスーパーストック部門優勝を飾ったドイツのBMW勢チームは、ル・マンではリタイアに終わったがランキングでは首位を死守している。グリッドではスーパーストック部門トップからスタートし、優勝候補筆頭と見られていたこのGERT56 by GS Yuasaだったが、燃料切れでスローダウンした後にクラッシュ、その後、電気系トラブルにより走行を断念した。

モータース・イベンツ同様、ル・マンでスーパーストック部門のポディウムに上がった他の2チームも、FIM世界耐久カップで初めてのポイントを獲得している。モト・アイン(ヤマハ)は4位、チーム33コヨーテ・ルイ・モト(カワサキ)は6位、その後にBMRT 3D マッキオ・レーシングが続いている。ジュニアチーム・ル・マン・スッド・スズキはまだ7位につけているが、No Limits Motor Team(スズキ)はル・マンでは土曜日の夜にリタイアを喫し、上位争いから後退している。

FIM EWCのタイトル争いが大きく動いたことから、続く3レースでもまた刺激的なバトルが期待できそうだ。

2018-2019年 FIM EWCの次戦、スロバキアリンク8時間は5月11日に行われる。