ボリガー・チーム・スイスはあきらめない

2019-06-21T10:48:24+02:002019年6月21日|2018-2019, Suzuka 8 Hours 2019|

ボリガー・チーム・スイスが、鈴鹿8耐に向けてライダーのラインナップを再編成。オッシャースレーベンで負傷したロマン・スタムに替えて、英国のダニー・バカンを起用する。カワサキのプライベーターチームでバカンのチームメイトとなるのは、セバスチャン・スエット、ニゲル・ワルラベンだ。

ボリガー・チーム・スイスは、決してくじけない。今季はボルドール(キャステレ、4位フィニッシュ)、ル・マン24時間(ル・マン、5位)と好パフォーマンスを披露していたこのスイスのプライベーターチームは、スロバキアリンクとドイツのオッシャースレーベンでは立て続けにトラブルに見舞われ、クラッシュによりトップ5から脱落した上に、主力ライダーを失った。ロマン・スタムはドイツでのプライベートテスト中のクラッシュにより、手を三重に骨折し、日本でのグランドフィナーレに参加することができなくなってしまったのだ。

その代替としてボリガー・チーム・スイスは、若手英国人ライダーのダニー・バカンを抜擢した。バカンは、英国スーパーバイク選手権(BSB)に参戦している26歳。昨年のBSBは11位で終えているが、現在は5位につけている。バカンは最もチャレンジングなレースの1つである日本で耐久レースデビューをすることになるが、武器となる要素も持ち合わせている。
「ダニーは、BSBでは我々と同じくピレリを履いたカワサキでレースをしている」とボリガーのクルーは指摘する。
「そして、我々も耐久レースで使用しているK-techサスペンションにも、とても慣れている」

ダニー・バカンは気合いを見せる。
「鈴鹿8耐はずっと出てみたいと思っていたレースなので、参戦したいかという連絡を受けた時、決断するのは難しいことではなかった。超名門イベントだし、自分が乗るのはカワサキZX-10RでK-Techサスペンションとピレリタイヤを履いている。もちろん、自分が乗っているFS3 レーシング・カワサキとは違うバイクだが、2輪でエンジンの乗っているバイクである事は同じだ。だから、自分が初めて挑む耐久イベントのスタートを、心から楽しみにしているよ。気持ち的にだけでなく、体力的にもどれほど厳しいかということは、素直に受け止める。できる限り知識を吸収して、バイクに乗る事を楽しむよ」

スタンディングスでは7位につけて日本でのグランドフィナーレを迎えるこのスイスのプライベーターチームは、2010年以来、毎年、鈴鹿のレースをフィニッシュしている。自己ベストは、初めて参戦した2010年の鈴鹿8耐での9位。ボリガー・チーム・スイスは、その年のFIM世界耐久選手権をシリーズ2位で終えている。

1990年代から耐久選手権への参戦を続けるボリガー・チーム・スイスは、スズキ・エンデューランス・レーシング・チームとともに長年に渡ってこのシリーズで活動を続けているチームの1つだ。

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