数日前にポール・リカール・サーキットで行われた合同テストにおいて、特に優れたパフォーマンスを発揮していたBMW Motorrad World Endurance TeamとYoshimura SERT Motulは、ボルドール24時間レースの優勝候補筆頭チームだ。このBMWとスズキのワークスチームは、これまでのボルドールでの耐久レースのコースレコードを更新するなど、圧倒的な強さを見せていた。Yoshimura SERT Motulは、ルマン24時間レースで優勝、BMW Motorrad World Endurance Teamは、3位入賞を果たしたものの、7月に開催されたエストリル12時間レースでは、両チームは、アクシデントやクラッシュを喫し、初戦で獲得した暫定順位を守ることは叶わなかった。現在、それぞれ3位と4位に着けている。

Webike SRC Kawasaki France Trickstarは、エストリル12時間レースで優勝したF.C.C. TSR Honda Franceに5ポイントの差をつけ、現在、FIM EWC暫定チームランキングのトップに立っている。

拮抗したライバル関係
フランスのカワサキチームと日本のホンダチームは、BMWとスズキだけでなく、他の2つのファクトリーチーム、YART-Yamaha Official EWC TeamやERC Endurance-Ducatiの追い上げにも気を付けなければならない。

十分な経験と優れた能力を持つYART-Yamaha Official EWC Teamは、特に危険なチームだ。マンディ・カインツ監督率いるこのチームは、ルマンとエストリルでポールポジションを獲得しながらも、決勝レースでは不運に見舞われた。ヤマハマシン#7は、9月上旬に行われた合同テストでは、3番手のタイムを記録し、ボルドール24時間レースでももちろん優勝候補の一角に挙げられている。

ERC Endurance-Ducatiは、パニガーレV4 Rの開発を続けており、レース毎にその成果は確実に表れている。しかし、合同テストでルイ・ロッシ選手が負傷したため、急遽ラインアップを変更しなければならなくなった。後任には、ドゥカティのテストライダーであり、パニガーレを知り尽くすロレンツォ・ザネッティ選手を起用した。

さらに高まるプライベートチームの野望
プライベートチームのランキングリーダーであるVRD Igol Experiencesのパフォーマンスは、向上し続けている。7月に開催されたエストリル12時間レースでは、このフランスチームは、ゴールまであと数分というところでBMW Motorrad World Endurance Teamに3位を奪われてしまった。総合ランキング5位に着けるVRD Igol Experiencesは、再びファクトリーチームに戦いを挑む。

もうひとつ強力なプライベートチームが存在する。それはTati Team Beringer Racingで、彼らのカワサキマシンは、コース上では目を見張るようなパフォーマンスを発揮している。Tati Team Beringer Racingは、ルマンでは4位、エストリルでは5位のスターティンググリッドを獲得し、ル・カステレでの合同テストでもひと際目立っていた。ルマンでは転倒を喫し、エストリルでは大きな接触事故に巻き込まれ、リタイアという不運な結果となった。あとは、決勝レースで勝つだけだ。

その他の注目すべきプライベートチームは、EWCクラスで経験を積んでいるMoto Ain、堅実なBolliger Team Switzerland、Wójcik Racing Teamなどがいる。

エキサイティングなレースが展開されるスーパーストッククラス
スーパーストッククラスでも、壮絶な戦いが繰り広げられている。首位を争うNational MotosとBMRT 3D Maxxess Neversが、接戦を繰り広げ、ポジションを奪い合っている。合同テストでは、Team 18 Sapeurs-Pompiers CMS MotostoreとTeam 33 Louit April Motoが最速タイムを記録した。また、FIMスーパーストック・ワールドカップの暫定ランキングでトップ5に入っているNo Limits Motor TeamとPitlane Enduranceにも注目したい。

第1回目フリー走行は、9月16日（木）の朝、ポール・リカール・サーキットで行われる。

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