モーガン・ベルシェ選手、エストリルでアンソニー・デルハール・EWCスピリット・トロフィーを受賞

2021-07-20T03:12:02+02:002021年7月19日|12 Hours of Estoril 2021, 2021|

The Tati Team Beringer Racingのライダー、モーガン・ベルシェ選手は、レース中に発生したクラッシュの相手、Yoshimura SERT Motulへのザビエル・シメオン選手への援助行為が評価され、この賞を受賞した。アンソニー・デルハール・EWCスピリット・トロフィーは、ザビエル選手から直接、モーガン選手に手渡された。

今回のエストリル12時間レースでは、いくつかの事故が発生したが、レース中盤にTati Team Beringer RacingとYoshimura SERT Motulのスズキが絡み、2台共に転倒するという大きなアクシデントが起きた。

4位を走っていたカワサキプライベートチーム、Tati Team Beringer Racingのモーガン・ベルシェ選手のスティント中、周回遅れのマシンの背後に迫った。スズキファクトリーチームのYoshimura SERT Motulは、数時間前の転倒から5位まで復帰していた。モーガン選手が周回遅れのマシンをパスするため、ブレーキを掛けながらラインを変更した瞬間、その後方を走るザビエル選手は不意を突かれ、Tati Team Beringer Racingのマシンのリアタイヤに接触し、2台共に転倒をした。

2人のライダーは地面に叩きつけられ、特にザビエル選手は、朦朧とした状態となった。スズキライダーのミスにより、Tati Team Beringer Racingは4位入賞を逃したにもかかわらず、モーガン選手は、すぐにコース脇にいるザビエル選手のもとへ駆けつけた。

このライダー同士の助け合いの精神に対し、エストリル12時間レースの表彰台で、ザビエル選手の自らの手によって、アンソニー・デルハール・EWCスピリット・トロフィーが、モーガン選手に授与された。

アンソニー・デルハール・EWCスピリット・トロフィーは、2017年3月に他界したSuzuki Endurance Racing Teamのライダー、アンソニー・デルハール選手のスポーツ精神を偲び、FIM EWCレース開催毎に審査員から授与される。