ヤマハ・セパン・レーシング:マレーシアの英雄
最強豪の一角に挙げられるヤマハ・セパン・レーシングは、予選で優勝候補としての片鱗を発揮した。フランコ・モルビデリ、マイケル・ファン・デル・マルク、ハフィス・シャーリンの#21 ヤマハは、土曜日に行われる第1回セパン8時間をポールポジションからスタートする。マレーシアの国旗を背負って邁進するチームを詳しく紹介しよう。
モトGPとモト2のライダー、ハフィス・シャーリンは、マレーシアのスター。「エル・ペスカオ」の愛称は、ウェットコースでのパフォーマンスを得意とするところから与えられた。そのシャーリンは、マイケル・ファン・デル・マルク、フランコ・モルビデリとともに、ヤマハ・セパン・レーシングの頼もしい戦力だ。
国内選手権のライダー、ハフィス・シャーリンは、これまでにも耐久レースの経験があり、2017年の鈴鹿8耐にはTeam Kagayamaから参戦している。
2014年のスーパースポーツ世界チャンピオンでスーパーバイク世界選手権のトップライダー、マイケル・ファン・デル・マルクも耐久レースでの経験が豊富で、2013〜2018年の間に鈴鹿8耐を4回制している。
フランコ・モルビデリは、木曜日の予選とトップ10トライアルでは、ヤマハ・セパン・レーシングの3人のライダーの中で最速ペースを披露した。2017年にモト2世界選手権を制し、現在は セパン・インターナショナルサーキットのCEOであるラズラン・ラザリがマネージャーを務めるPetronas Yamaha SRTからモトGPに参戦しており、イタリア系ブラジル人のモルデビリにとっては、マレーシアのチームから初開催のセパン8時間で優勝を目指すのは当然の成り行きと言えよう。
フランコ・モルデビリは、3人の中で唯一、FIM EWCの経験がない。予選では、ヤマハ・セパン・レーシングのR1で2:03.907という見事なパフォーマンスを披露したが、自身の視点の先ではチームの目標にしっかり集中しており、厳しい戦いが待っていることも重々承知している。
「プラクティスではホンダFCC TSRとの間にギャップを作ることができた」とモルデビリ。
「しかし、彼らはこういったレースの経験が豊富なチームなので、8時間、一切のミスが許される余地はない」