ヤマハ・ファクトリーが主導権を奪取
プライベートテスト、最後となる3回目の走行では、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームがペースアップを見せてトップタイムをマーク。F.C.C. TSR ホンダ・フランス、レッドブル・ホンダを先行した。
予選への準備段階に向けて、ラップタイムは更新を続けた。この日の鈴鹿で主導権を握ったのはヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームで、唯一、2:06を切るラップタイムを叩き出した。ここ4年、このイベントの連覇を続けているこのヤマハのファクトリーチームは、非公式のテスト・3回目のセッションで中須賀克行が2:06.798をマーク。中須賀のチームメイトは、3年連続でアレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マークが務める。
タイム更新を続けているF.C.C. TSR ホンダ・フランスは、2:07.178。ジョシュ・フック、フレディ・フォレイ、マイク・ディ・メグリオはポディウム候補の筆頭で、高橋巧、清成龍一、ステアファン・ブラドルを擁するレッドブル・ホンダの2:07.230を上回った。YART ヤマハ(ブロック・パークス、マービン・フリッツ、ニッコロ・カネパ)は、今回も4番手タイム(2:07.233)、レオン・ハスラム、トプラック・ラズガリョグル、ジョナサン・レイのカワサキ・レーシング・チーム(2:07.827)が続いた。
VRD イゴール・ピエール・エクスペリエンスも激走を披露して8番手タイムをマーク。Musashi RT Harc-Pro Honda、ヨシムラスズキMOTULレーシングを先行した。VRD イゴール・ピエール・エクスペリエンスは、フローリアン・アルト、フローリアン・マリノ、ザビエル・シメオンで鈴鹿デビュー戦に臨む。
選手権争いで上位に立っている2チームも、準備を進めている。スズキ・エンデューランス・レーシング・チームはこの日、グレッグ・ブラックにマイナークラッシュはあったが、10番手タイム(2:09.518)。チーム SRC カワサキ・フランスは、2:10.099で15番手タイムだった。
ハイペースのタイムと引き換えに、クラッシュにつながり痛手を被る厳しい場面も。昨日(水曜日)は、モナコ拠点のGSMレーシングのスズキに、ブランドン・クレツに代わって参戦しているブラム・ランブレッシュが、鎖骨を負傷しリタイアを余儀なくされている。
この日行われた3回目のプライベートテストでは、クリストファー・ベルグマンが激しいクラッシュを喫した。ベルグマンは無傷で済んだが、Wocjcik Racing Teamのヤマハの1台は取り消しとなった。
最後のテストセッションは、鈴鹿で金曜日の午前に予定されており、公式フリー走行が8時30分から10時30分に行われ、その後、予選が始まる。
土曜日は、鈴鹿8耐独自のスーパーポール、トップ10トライアルが行われ、上位10台が、ベストラップを基準にグリッド順を決める。
第42回鈴鹿8耐は、7月28日日曜日、11時30分にスタートを迎える。