ルマン24時間レース速報:8時間経過、F.C.C. TSR HONDA FRANCEがリードし、EWCシーズンの劇的な幕開けを飾る

2022-04-17T07:20:15+02:002022年4月16日|2022|

FIM世界耐久選手権2022年シーズン開幕戦のルマン24時間レースにて、スタートから8時間が経過した現在、F.C.C. TSR Honda Franceがトップに立ち、10点のボーナスポイントを獲得した。

新型コロナウイルス感染症の規制から2年が経ち、グランドスタンドにファンが戻ってきた中、ポールシッターのカレル・ハニカ選手は、エンジンがかからず、スタートで出遅れ、クリストファー・セニョール選手は、鈍い動きのブラッドリー・スミス選手と接触するなど、レースは、劇的な展開で幕を開けた。

クリストファー選手は歩いてピットに戻ったが、元MotoGPライダーのブラッドリー選手は、後部に大きな衝撃を受けたため、セーフティカーが導入された際に、コース脇ですぐに応急措置を受け、精密検査を受けるため、そのまま病院に搬送された。ブラッドリー選手に大きな怪我はなかったが、しばらくは病院で様子を見ることになった。

レースは21分後に再開され、ホンダのマイク・ディ・メリオ選手は第1シケイン進入でグレッグ・ブラック選手(Yoshimura SERT Motul)に先行を許した。しかし、グレッグ選手はマイク選手の追撃を許さず、35分後に再びトップに立つと、スタートから1時間後に最初のピットストップを行い、ザビエル・シメオン選手にバトンタッチした。

16時05分にマイク選手がピットインすると、ザビエル選手はトップに立ったが、マイク選手の代役を務めたジノ・レイ選手にはかなわず、周回遅れをパスする際、数秒の遅れをとってしまった。

F.C.C. TSR Honda Franceの3番手ライダー、ジョシュ・フック選手はグリップ不足を訴えながらも順調に走行し、マイク選手に交代したところで2度目のセーフティカーが導入された。これはWójcik Racing Teamのヤマハマシン#77がコース上にオイルを撒いてしまったことが原因であった。2回のセーフティカーが導入されたタイミングは、マイク選手に有利に働き、ライバルたちに1分近い差をつけることができた。

しかし第2スティントでは、ジノ選手が、Team 18 Sapeurs Pompiers CMS Motostore Yamahaが落としたオイルに乗り上げてスリップしそうになり、ヒヤッとさせたが、彼は転倒を免れ、すぐに落ち着きを取り戻した。

ブレーキキャリパーの交換のため、F.C.C. TSR Honda Franceは、長めのピットストップを行ったことと、ジノ選手の夜間走行が制限されたことにより、Yoshimura SERT Motulは、スタートから6時間刑が後に、1分近くあった差を33秒162まで縮めることに成功した。

ルマンに拠点を置くYoshimura SERT Motulは、セーフティカーが導入される前、シルバン・ギュントーリ選手が、自身のスティント終了間際に燃料切れを起こし、ピットまでスズキマシンを押して戻ることにより、大幅なタイムロスしたにもかかわらず、この結果を出した。

YART – Yamaha Official Team EWCのカレル・ハニカ選手、ニッコロ・カネパ選手、マービン・フリッツ選手はスタート失敗によるタイムロスを取り戻すべく奮闘し、8時間経過時点で3位まで順位を復活させることに成功した。その後をWebike SRC Kawasaki France、Viltaïs Racing Igolが続いている。

ERC Endurance Ducatiは、6時間経過時点で5位につけていたが、その直後にハビエル・フォレス選手がクラッシュして戦列を一時的に離れた。しかし、その後再び戦線に復活している。BMW Motorrad World Endurance Teamも、飛び石でラジエーターを破損してしまい、表彰台圏内から外れるという残念な結果になってしまった。Tati Team Beringer Racingは、カワサキマシンが燃料切れを起こし、アラン・テッカー選手がピットまでマシンを押して戻ってきたため、タイムを大幅にロスした。

ダンロップ・スーパーストック・トロフィーのポールシッターチームである18 Sapeurs Pompiers CMS Motostoreは、5時間後に技術的な問題が発生し、ヒューゴ・クレア選手がブガッティ・サーキットのサービスロードを利用してピットに戻るまで、このカテゴリーのトップの座を守っていた。ライバルチームのNational Motosもピットストップが長引き、ダンロップ・スーパーストック・トロフィーのトップは、Team 33 Louit April Moto、次いでBMRT 3D Maxxess NeversとNo Limits Motor Teamとなった。National Motorsはクラス4位でトップ10入りを果たした。

Team Bolliger Switzerlandは、8位につけているが、Team MOTO AINは、大規模な修理を終えてレースに復帰したものの、その後、マシン#96をリタイアさせた。

12時間から24時間のEWCレースでは、フォーミュラEWCクラスとダンロップ・スーパーストック・トロフィークラスに8時間と16時間後にボーナスポイントが与えられる。8時間経過後のポイントは、各カテゴリー上位10チームに上位から10-9-8-7-6-5-4-3-2-1ポイントが付与される。