ルマン24時間レース:チャンピオンの行方のカギを握る戦い
第43回ルマン24時間レースが近づいてる。2020年4月18日・19日にルマン・ブガッティサーキットで開催されるFIM世界耐久選手権・第3戦「ルマン24時間レース」に、57チームが参戦する予定だ。このレースは、EWCシーズン後半戦の始まり意味し、2019-2020年シーズンチャンピオン争いの鍵を握る重要なレースとなるだろう。
第43回ルマン24時間レースでは、57チームがスタートグリッドにつく予定だ。そのうち、36チームはシーズンフル参戦を予定しており、そのうち6チームはバイクメーカーから公式にサポートを受けている。各チームの国籍は世界18か国にも及ぶ。昨年9月のボルドールと12月の第1回セパン8耐に続き、第3戦となるこのレースは、2019-2020年 FIM EWCシーズンの折り返しポイントとなる重要なレースである。このレースの結果次第では、どのチームにもチャンピオン争いに加われる可能性があり、今後の行方を大きく左右する。
レース主催者のACOとFIM EWCプロモーターのEurosport Eventsは、2020年ルマン24時間レースの暫定エントリーリストをこの度発表した。このレースでは、優勝チームに65ポイントが与えられるとあって、激しいレース展開が予想される。現在、2019-2020シーズンのチームランキングで暫定首位のSuzuki Endurance Racing Teamは、僅かではあるが優位な立場にいることは間違いない。
しかし、15ポイント差で首位を追いかける新しいワークスチームのBMW Motorrad World Endurance Teamにも大きな注目が集まっている。なぜならば、このチームは、ボルドールに引き続き、セパン8耐でも3位表彰台を獲得し、今回のルマン24時間レースでは、表彰台のトップを狙っている。そして、もしも、優勝するようなことになれば、それはBMWにとって初の快挙となるからだ。
ヤマハの2つの主力チーム、ファクトリーチームの YART Yamaha(セパン優勝チーム)とプライベートチームのWojcik Racing Teamは、約30ポイント差と少し出遅れているが、トップ争いに加わる準備はできている。
再起を狙う元世界チャンピオンの2チーム
過去2シーズンにおけるFIM EWC年間チャンピオンであるWebike SRC Kawasaki France TrickstarとF.C.C. TSR Honda Franceは、シーズン初戦で不運な事故に見舞われた。しかし、彼らは、2019-2020シーズンの年間チャンピオン争いに戻るためにも、いかにこのルマン24時間レースが大切か十分に理解しており、全力でこの戦いに挑むだろう。
また、Team ERC Endurance’s Ducatiからも、目が離せない。Ducati Corseがファクトリー体制でサポートするこのチームは、Ducatiにとって耐久レース2戦目となるこの24時間レースで実績を作りたいと切に願っている。公式にEWC参戦を果たしたDucati Corseは、セパン8耐において10位完走を成し遂げたこの新しいファクトリーチームをサポートし、見守っている。
最重要レースに賭けるスーパーストックチーム
昨シーズン、FIMワールドカップで優勝したMoto Ain(ヤマハ)は、シーズンの早い段階でスーパーストッククラスのトップに立ち、現在では、35ポイント差とリードを広げ、暫定首位の立場を守っている。ライバルチーム達は、スーパーストッククラスとって最終戦前のレースとなるルマン24時間レースで、ランキングトップとの差を縮めたいと思っている。フランスのBMRT 3D Maxxess Nevers(カワサキ)とドイツのGERT56 by GS Yuasa(BMW)は、首位に追いつける非常にいい位置にいる。
この2チームは、3月31日と4月1日の2日間に渡って行われるルマン24時間レース・事前テスト走行に参加する。
第43回ルマン24時間レースは、4月18日(土)15時にフランスTV局のプレゼンターでありオートバイ愛好家のアレッサンドラ・サブレットによりスタートフラッグが振られる。