鈴鹿での勝利を目指しホンダ勢強豪が勢揃い

2018-07-08T19:23:02+02:002018年7月7日|2017-2018, 2018年 鈴鹿8時間|

鈴鹿8時間では、エントリー64台中、22台のホンダ勢がグリッドに並ぶことが見込まれており、勢力を高めている。10年ぶりにHRCが復帰するなど、ホンダ製は母国戦でのレースで勝利を収めるために強力な顔ぶれが揃う。

2008年7月、Dream Honda Racingの清成龍一とカルロス・チェカが鈴鹿8時間で優勝。ワークスのホンダが日本のレースに登場したのは、この時が最後だ。その後、MuSASHi RT HARC-PRO HondaとF.C.C. TSRホンダ・フランスがホンダのブランドを担い、それぞれ3回、2回と優勝を重ねているが、2015年以降は、鈴鹿での勝利はヤマハワークスに譲っている。
しかし、昨冬、ホンダはファクトリーチームのHRCが鈴鹿8時間に復帰することを発表した。

注目を集めるHRC
最大の注目は、HRCの#33 CBR1000RRW。ホンダは、鈴鹿制覇を目指してトップライダーを起用した。うち2人は、日本のスーパーバイクシリーズと、モトGPをそれぞれ戦うHRCのワークスライダーだ。2017年のスーパーバイクJSB1000チャンピオン・高橋巧は、これまでに3回、鈴鹿8時間で優勝を飾っている。チームメイトに迎えるのは、モトGPではLCR Honda Idemitsuで戦う中上貴晶。2010年に鈴鹿を制している。昨年は、MuSASHi RT HARC-PRO Hondaから鈴鹿に参戦し、ポディウムにも上がった。トリオの3人目には、英国のFIAスーパーバイク選手権を戦うレオン・キャミアが入った。マネージャーを務めるのは、鈴鹿の最多勝利記録保持者でもある元モトGPライダーの宇川徹。宇川は、1997年、1998年、2000年、2004年、2005年と5回、いずれもホンダで鈴鹿を制している。

F.C.C. TSRホンダ・フランス、目指すはタイトル
注目を集めるもう一つのホンダ勢は、2017-2018年FIM EWC のタイトル獲得を目指している。世界タイトルが現実的に迫っている初の日本チーム、F.C.C. TSRホンダ・フランスは、話題の中心。鈴鹿では8回、ポディウムに上がった経験を持つ(うち3回は優勝)。フレディ・フォレイ、ジョシュ・フック、アラン・テッチャーは、#5 ホンダで、タイトル獲得と、F.C.C. TSRホンダ・フランスにさらに優勝をもたらすという、2つの目標に向かって挑む。

ホンダ・エンデューランス・レーシングは大きな痛手
FIM EWCでは現在3位につける英国のチームは、鈴鹿ではポジティブな形でシーズンを締めくくることを目指しているが、セバスチャン・ギムバートとエルワン・ニゴンに、新しいチームメイトを見つけなくてはならない。グレゴリー・ルブランは、負傷のため欠場が決まっている。

MuSASHi RT HARC-PRO Hondaはポディウム返り咲きを視野に
昨年の鈴鹿では4位に終わったMuSASHi RT HARC-PRO Hondaは、2013年、2014年には優勝を飾っており、何としてもポディウムに戻りたいところ。JSB1000に乗る水野涼は昨年、Honda桜井から参戦した初めての鈴鹿8時間を10位でフィニッシュしている。今年、#634 ホンダをシェアするのは、昨年はF.C.C. TSRホンダ・フランスから参戦した鈴鹿を3位でフィニッシュしているドミニク・エガーターと、FIAスーパーバイクで活躍し2016年に鈴鹿への初参戦を果たしているPDジェイコブセンだ。

KYB MORIWAKI MOTUL RACING
昨年、9年ぶりに参戦した鈴鹿を27位でフィニッシュしたKYB MORIWAKI MOTUL RACINGは、同じ顔ぶれでエントリー。今回も上位争いに食い込むことを目指して挑む。JSB1000レーサーの高橋裕紀と、鈴鹿を4度制している清成龍一が#19 ホンダに乗る。モリワキ陣営の3人目は、英国でホンダレーシングからスーパーバイクに参戦しているダン・リンフットだ。

Honda Dream RT桜井
2003年の鈴鹿ウイナーであるこのチームは、2000年から鈴鹿に参戦。2017年は10位でフィニッシュしているonda Dream RT桜井は今年、若手とベテランの混合チームとなった。23歳の濱原颯道は、元グランプリライダーで鈴鹿では4度の優勝をホンダにもたらしている51歳、伊藤真一と#72 ホンダをシェアする。

Au&Teluru MotoUp RT
その他の日本勢で注目に値するAu&Teluru MotoUp RT(昨年の鈴鹿は12位)も、#090 ホンダに秋吉耕佑(鈴鹿3勝、43歳)と、2人のモト2レーサー、長島哲太(26歳)、イサック・ビニャーレス(24歳)と強力なラインナップを揃えている。

Honda Asia-Dream Racing
Honda Asia-Dream Racingも、注目のチームだ。2017年は8位でフィニッシュしているこのチームは、マレーシアのザクゥアン・ザイディ、オーストラリアのスーパーバイク王者、トロイ・ハーフォス、インドネシアのアンディ・イズディハールというラインナップを組む。