鈴鹿でFIM EWC陣に立ち向かうチームたち
7月29日に開催される鈴鹿8時間グランドフィナーレには、64チームの参戦が見込まれている。2017-2018年FIM EWCに登録する9チームとともに、日本のワークスバイク勢やプライベーターチームが名を連ねる。
日本のチームは既にこぞって参戦を表明しており、トップチームにも引けを取らない顔ぶれが鈴鹿8時間での勝利を目指して挑んでくる。選手権をフルシーズンで戦う登録9チームももちろんスターティンググリッドに並ぶが、目指すのはポディウムに上がることだけではなく、シーズンの最終戦、鈴鹿8時間グランドフィナーレで2017-2018年FIM EWCの選手権順位を守り切ることも目標となっていく。
中でも、最も注目されるのは、24時間モトス、オッシャースレーベン8時間と今季2勝を挙げ、現在選手権で首位に立っているF.C.C. TSRホンダ・フランス。世界耐久シリーズのタイトルを現実的に目指せる最初の日本チームであり、この最終戦を母国で迎えることになる。過去、これまでに3回、この鈴鹿8時間で勝利を飾った経験を持ち、昨年は3位に入っている#5ホンダに乗るのは、フレディ・フォレイ、ジョシュ・フック、アラン・テッチャー。鈴鹿ではもちろんポディウムの頂点を目指すが、最大の木曜は、GMT94ヤマハから世界タイトルを奪取することだ。
選手権の頂点への探求
現在のFIM EWC王者であるフランスのヤマハチームは、昨年の鈴鹿を11位でフィニッシュした時と同じ顔ぶれのトリオ、デビッド・シェカ、ニッコロ・カネパ、マイク・ディ・メグリオでタイトル防衛を目指す。GMT94 ヤマハは今シーズンはボルドールでの優勝で滑り出したが、選手権争いではF.C.C. TSRホンダ・フランスに10ポイント差に迫って鈴鹿を迎える。
現在首位と37ポイント差の選手権3位につけるホンダ・エンデューランス・レーシングにも、タイトルの現実的なチャンスを残している。しかし、走行中に背中に負傷を負ったグレゴリー・ルブランは不在。英国拠点のこのホンダチームは、セバスチャン・ジンバート、エルワン・ニゴンに強力なチームメイトを見つけなくてはならない。
BMW同士のバトルも佳境に
選手権争いでは、マーキュリー・レーシングとNRT48、2つのBMW勢が、激戦を展開している。昨年の鈴鹿8時間は47位に終わっているチェコ拠点のマーキュリー・レーシングは、まだラインナップを発表していない。鎖骨を骨折しているカレル・ハニカがレースに参加できるのかは、不確定だ。ドイツのNRT48は、ケニー・フォレイ、ペター・ヒックマン、ジュリアン・ダ・コスタの布陣で臨む。マーキュリー・レーシングとは2ポイント差と迫っており、シーズンをBMW最上位のトップ5で終えることが目標だ。
目指すはポジティブな形でシーズンをフィニッシュシーズンを通してブレーキトラブルに悩まされてきたスズキ・エンデューランス・レーシング・チームは、選手権順位の挽回に向けて全力投球の構え。#2スズキのビンセント・フィリッペ、エティエヌ・マッソン、グレッグ・ブラックの奮闘は注目に値するだろう。フランス拠点のこのチームは、これまでに世界タイトルを15、獲得している。鈴鹿では2015年、2013年にポディウムに上がっている他、戦績には1983年の鈴鹿8時間での優勝も残している。
同じく、好リザルトでシーズンを締めくくることを目指すのは、ボリガー・チーム・スイス(ローマン・スタム、ロビン・ミュルヘザー、セバスチャン・スエット)だ。オール・スイスのこのチームは、鈴鹿8時間では常にトップ15に食い込んでいる。
現在選手権で18位につけているモトボックス・クレマー・レーシングも、鈴鹿8時間の常連。ドイツのプライベーターチームだが、2013年以来、鈴鹿への参戦を続けており、常に27〜30位近辺でフィニッシュを果たしている。
一部のチームは、7月5‐6日と、7月10‐12日に、鈴鹿サーキットで行われるテストセッションに参加。第41回鈴鹿8時間の公式テストは、7月27日から始まる。