鈴鹿:唯一無二のレース
鈴鹿8時間は、FIM EWCカレンダーの中でも異彩を放つ一戦。コース、雰囲気、エントリーするライダーやファクトリーチームの全ての要素が重なり合い、他にはないレースを作り上げる。
昨シーズンからFIM EWCの最終戦を務める鈴鹿8時間は、常に独特の雰囲気を生み出してきた。耐久世界選手権のカレンダーでは唯一無二のレースだ。
暑さと湿度は、ライダーやバイクにとって壮大な試練となる。天気予報によれば、2018年の大会はこれまで以上に暑い中での開催となりそうだ。
例年、多くの観客を集める(昨年は4日間の会期で12万8000人を記録)日本戦。ライダーやチームに向けて送られる、あふれるほどの情熱や敬意、サポートが、レースに特別な雰囲気を生み出している。木曜日にフリープラクティスが行われた後、金曜日には2回の予選セッションが行われる。予選での上位10チームが、土曜日に行われるトップ10トライアル、鈴鹿独特のスーパーポールに並ぶ。このエキサイティングなセッションでは、特に大観衆が盛り上がる。
このトップ10シュートアウトでは、各チームはライダー2名を選出。それぞれが個別にフライングラップを1回走行する。個別にマークしたベストタイム順にトップ10のグリッドが並べ替えられる。
鈴鹿8時間のファイナルレースでは、さらに独自にポイント係数が150%となり、鈴鹿のレースウイナーは、45ポイントを獲得できる。
グリッドに並ぶワークスチーム
通常とは違うもう一つの要素は、日本の全マニュファクチャラーが揃う点。母国戦ということもあり、鈴鹿での勝利は、日本のマニュファクチャラーにとって大きな名誉にもなる。過去に何度も制しているホンダのチームHRCは、今年鈴鹿に復帰。2015年からのヤマハ勢の連続勝利を止める構えだ。Kawasaki Team GreenとヨシムラスズキMOTULレーシングもエントリー。このファクトリー勢や日本の強豪の中で、FIM EWCのトップチームも、多いにパフォーマンスをアピールすることだろう。
サーキット自体も、鈴鹿を独特の試練にしている。8の字型の5.821kmのコースは、超高速でテクニカルだ。
この他では見られないレース、鈴鹿8時間は、今年は7月29日(日)、11時30分にスタートする。