2021年FIM EWCシーズン、遂に開幕

2021-06-10T03:40:59+02:002021年6月8日|2021, 24 Heures Motos 2021|

2021年6月8日、ルマンでシーズン最初の対決となるプライベートテスト走行が行われ、ルマン24時間レースのスターティンググリッドに並ぶであろう47チームがコース上に登場した。有力チームはもちろんのこと、新たなチャレンジャー達も表彰台を目指して鎬を削っていた。

新型M1000RRを駆るベルギーのファクトリーチーム、BMW Motorrad World Endurance Teamは、午前中の練習でその期待を裏切ることなく、1分36秒260というこの日のファステストラップを記録。午後になっても、その手を緩めることなく、YART Yamahaの1分36秒466を上回る1分36秒449を叩き出し、午後のテスト走行でもファステストラップを記録した。テスト走行では、BMWが終始優位に立っていたものの、他のチームもその差を縮めていった。

プライベートテスト走行終了時点でのファクトリーチーム勢の順位は、BMW Motorrad World Endurance Team、YART Yamaha、Yoshimura SERT Motul、Webike SRC Kawasaki France Trickstar、F.C.C. TSR Honda France、ERC Endurance-Ducatiであった。

驚かせたTati Team Beringer Racingの躍進
ファクトリーチーム勢が上位を占める中、新たなプライベートチームがその中に飛び込んできた。Tati Team Beringer Racingは、1分36秒514のこの日3番手のタイムを記録。EWC参戦3年目の今シーズン、チームは大きな目標を掲げているが、パトリック・エンジョラス監督は、謙虚で控えめな姿勢を貫いている。
「カワサキの新しい電子機器を、専任エンジニアと一緒に開発したばかりなんだよ。今回、私たちはとても素晴らしいマシンを手に入れることができたよ。」

ファクトリーチームに対抗できるプライベートチームとしては、VRD Igol ExperiencesとFIMスーパーストック・ワールドカップで2連覇を達成後、EWCにデビューしたMoto Ain、そしてMaco Racingや3ART Best of Bikeなどがあり、いずれの4チームはヤマハマシンを使用している。

スーパーストッククラスでの新展開
スーパーストッククラスでは、BMRT 3D Maxxess Nevers(カワサキ)がトップに立ち、Team 18 Sapeurs-Pompiers CMS Motostore(ヤマハ)とこのクラスの新しい優勝候補であるNational Motos(ホンダ)、Wójcik Racing Team 2(ヤマハ)、JMA Motos Action Bike(スズキ)、Team 33 Louit April Moto(カワサキ)、RAC41 ChromeBurner(ホンダ)がその後に続いた。しかし、このクラスでトップに立つことが期待されていたイタリアのNo Limits Motor Team(スズキ)は、マシントラブルにより出遅れてしまった。

2021年6月12日(土)12:00正午(中央ヨーロッパ夏時間、日本時間:同日19:00)、47チームがルマン24時間レースのスタートラインに立つ予定だ。現在、イギリスとフランスの渡航制限が厳しく、残念ながら、British Endurance Racing TeamとADSS97のイギリスの2チームは、ルマンへの移動ができなかった。また、ダニー・ケント選手、ルーク・モッセイ選手、ダン・リンフット選手のイギリス人ライダートリオを率いるフランスのR2CLは、出場を断念した。

第1回公式フリー走行は、6月10日(木)11:00(中央ヨーロッパ夏時間、日本時間:同日18:00)から行われる。公式サイトのfimewc.comFacebookTwitterInstagramYouTubeライブタイミング、FIM EWCスマートフォンアプリなどで練習風景やレースの模様を視聴できる。ぜひお見逃しなく。

2021ルマン24時間レース – プライベートテスト走行の結果

2021ルマン24時間レース – 暫定エントリーリスト