EWCトップライダーのマーカス・ライターバーガー選手がボルドール予選1回目を制す

2022-09-17T05:04:58+02:002022年9月15日|2022|

ボルドール24時間レース第100回記念大会の公式予選第1回目がポール・リカール・サーキットで行われ、ベルギーのBMW Motorrad World Endurance Teamに所属するマーカス・ライターバーガー選手が、今朝行われた非公式プライベート練習走行での好調さを引き続き見せ、最速ラップを記録した。公式予選第1回目では、BMW Motorrad World Endurance Teamのライダーが4セッション中3セッションを制し、その強さを見せつける結果となった。

FIM世界耐久選手権で2度の優勝を誇るドイツ人ライダーのマーカス選手は、ブルーライダーの中で最速の1分52秒267を記録し、F.C.C. TSR Honda Franceのジョシュ・フック選手が1分52秒511で2番手、YART – Yamaha Official Team EWCのニッコロ・カネパ選手が1分52秒925で3番手と続いた。今回が24時間レース初参戦で、ポール・リカール・サーキット未経験のTATI Team Beringer Racing所属のレオン・ハスラム選手は、1分53秒117で4番手、終盤に猛チャージを仕掛けたWebike SRC Kawasaki Franceのライダー、ランディ・ド・プニエ選手は、1分53秒191というタイムを記録し、Viltaïs Racing Igolのフロリアン・アルト選手を抜いて5番手に浮上した。スーパーストッククラスでは、Wójcik Racing Teamのイタリア人ライダー、ケビン・マンフレディ選手が1分54秒674というこのクラス最速タイムを記録。このタイムは、National Motos Hondaのセバスチャン・スエット選手を0.337秒上回り、ポール・リカール・サーキットのエキスパートとしての強さを見せつけた。

イエローライダーのセッションでは、ダンロップタイヤを使用するBMW Motorrad World Endurance Team所属のウクライナ人ライダー、イルヤ・ミハルチク選手が最初のセッションでの好調さを引き継ぎ、1分52秒415というトップタイムをマークした。F.C.C. TSR Honda Franceのマイク・ディ・メリオ選手が1分52秒630で2位に、3位には1分53秒307を記録したYART – Yamaha Official Team EWCのマービン・フリッツ選手が入った。ERC Endurance-Ducati所属のシャビ・フォレス選手は、転倒を喫したものの、1分53秒470を記録し、Wójcik Racing Teamのシェリダン・モライス選手が記録した1分53秒642を抑え、4番手となった。Webike SRC Kawasaki Franceのエティエンヌ・マッソン選手は1分53秒747で6位。一方、ブルーライダーのセッションでアイザック・ビニャーレス選手が7番手タイムを記録したフランスのトッププライベートチーム、Moto Ainは、イエローライダーセッションでもコランタン・ペロラリ選手が同位となる1分53秒789をマーク。MACO Racingのエンツォ・ブーロム選手は10位となった。National Motos Hondaのバレンティン・スエット選手は、Wójcik Racing Teamのダニー・ウェッブ選手を抑え、スーパーストッククラスの最速クラスを記録。前セッションから順位を入れ替える形となった。Pitlane Endurance Yamahaのエイドリアン・パラッソル選手は、転倒を喫したものの、ケガはない模様だ。

ルマン24時間レースとスパ24時間EWCレースのポールシッターであるYART – Yamaha Official Team EWCのチェコ人ライダー、カレル・ハニカ選手は、レッドライダーセッションで最速タイムを出し、BMWによる全セッショントップ独占を防いだ。ブリヂストンタイヤを使用するカレル選手は、1分52秒914を記録し、BMW Motorrad World Endurance Teamのジェレミー・ガルノニ選手のタイムを0.044秒上回った。3番手には、負傷したジノ・レイ選手に代わってF.C.C. TSR Honda Franceに復帰したアラン・テッカー選手(1分53秒159)、4番手にはWebsike SRC Kawasaki Franceのフロリアン・マリノ選手(1分53秒190)が入った。鈴鹿とスパ・フランコルシャンのレースをそれぞれ怪我で欠場したシルバン・ギュントーリ選手とバスティアン・マッケルズ選手がEWCで復活を遂げた。FIM世界耐久選手権2022年シーズンのトップを走るYoshimura SERT Motulのスズキマシン #1を駆るシルバン選手は5番手、カワサキマシンを駆るTATI Team Beringer Racingのバスティアン選手が7番手となった。しかし、シルバン選手が記録した1分53秒616は、Yoshimura SERT Motulのライダートリオの最速タイムではなく、ブルーライダーセッションでグレッグ・ブラック選手が記録したセッション8番手となる1分53秒527が最速タイムとなった。フランスを拠点とする日本チーム、Yoshimura SERT Motulの渡辺一樹選手は、イエローライダーセッションで1分54秒071を記録し、9番手となった。その他、レッドライダーセッションでは、Viltaïs Racing Igolのスティーブン・オデンダール選手が6番手、ボルドールで2度の優勝を果たしているデビッド・チェカ選手が8番手に入った。スーパーストッククラスでは、3チームが競い合っていたが、Team 18 Sapeurs Pompiers CMS Motostoreのオーストリア人ライダー、フィリップ・ステインマイヤー選手が最速タイムを記録した。一方、Junior Team LMS Suzukiのシャルル・コルトー選手がT7で転倒したため、コースサイドの安全バリアの修復のためにセッションは赤旗で中断された。

リザーブライダーが出走するグリーンライダーセッションでは、BMW Motorrad World Enduranceのフランス人ライダー、ケニー・フォレイ選手が、1分52秒717の最速タイムを記録した。ERC Endurance-Ducatiの一員としてEWCにフル参戦する予定だったが、開幕戦のルマン24時間レース前に、イタリアでのレースで転倒し、重傷を負ったロレンツォ・ザネッティ選手が2番手に入り、さらに、Yoshimura SERT Motulのクリスチャン・イドン選手、YART – Yamaha Official Team EWCのロビン・ムルハウザー選手、Viltaïs Racing Igolのジェームス・ウェストモアランド選手がこれに続いた。Wójcik Racing Teamの若きハンガリー人ライダー、バリント・コヴァーチ選手は、スーパーストッククラスで最速タイムを記録した。

予選結果は、本日行われた予選第1回目と明日の9月16日(金)に行われる予選2回目における、各チームの最速タイムを記録した2名のライダーの平均タイム(第4ライダーの成績は考慮されない)で決定される。各チームの全ライダーは、各カテゴリーで最速チームが記録したタイムから108%以内のタイムを記録しないと予選通過とならない。

EWCライダーとチームの次の予定は、本日20:30から始まる夜間走行練習、明日金曜日の09:55から行われる公式予選2回目となる。(時間は中央ヨーロッパ時間)

各ベストラップタイム
ブルーライダー
フォーミュラEWCクラス:マーカス・ライターバーガー選手(BMW Motorrad World Endurance Team)、1分52秒267
スーパーストッククラス:ケビン・マンフレディ選手(Wójcik Racing Team)、1分54秒674

イエローライダー:
フォーミュラEWCクラス:イルヤ・ミハルチク選手(BMW Motorrad World Endurance Team)、1分52秒415
スーパーストッククラス:バレンティン・スエット選手(National Motos Honda)、1分55秒259

レッドライダー:
フォーミュラEWCクラス:カレル・ハニカ選手(YART – Yamaha Official Team EWC)、1分52秒914
スーパーストッククラス:フィリップ・ステインマイヤー選手(Team 18 Sapeurs Pompiers CMS Motostore)、1分55秒571

グリーンライダー
フォーミュラEWCクラス:ケニー・フォレイ選手(BMW Motorrad World Endurance Team)1分52秒717
スーパーストッククラス:バリント・コヴァーチ選手(Wójcik Racing Team)、1分55秒859