FALCON RACING、究極のエンデュランスマン、ビュイソン選手をEWCに起用
新たにFalcon RacingからFIM世界耐久選手権に参戦するディラン・ビュイソン選手だが、来月(4月13日~16日)に2023年シーズンの開幕戦として開催されるルマン24時間レースを迎えるにあたり、彼の体力不足を懸念することは一切ないだろう。
他のEWCライダーと同様、ダンロップタイヤを履いたスーパーストック仕様のマシンで3大会が開催されるFIM耐久ワールドカップに挑むディラン・ビュイソン選手(写真中央)は、サンテティエンヌとリヨンを結ぶ78kmの夜間走破レースに挑んだこともあり、体力作りを非常に重要視している。そして、その結果、彼は誰よりも体力の持ち主である。
Falcon Racingは、彼の身体能力の高さに加え、EWCで表彰台の実績を持つライダーという点でも非常に期待を寄せている。2013年、ビュイソン選手は、Team R2CLからルマン24時間レースに出場し、総合2位を獲得した。2017年にはTATI Team Beaujolaisのライダーとして、ルマン24時間レースのスーパーストッククラスに参戦し、見事その栄冠を手に入れた。
ビュイソン選手(34歳)は、素晴らしいEWC2023年シーズンのスタートを切るため、Falcon Racingの新しいチームメイトであり、同じフランス人ライダーのダヴィッド・シュヴァリエ選手とロイック・ミレット選手と共に力を合わせ、9回目となるルマン24時間レースに挑戦する。
Falcon Racingのミカエル・ル・デヴェハット監督は、「彼は、我々が求めていた耐久レースの経験を豊富に持っているんだ。」と語った。「彼には、チームにとって、新しい原動力になってもらいたい。彼はシーズン中、常に体調管理に努めているんだ。つまり、そのことにより、選手交代がより安定するんだよ。」
ビュイソン選手は、こう語っている。「Falcon Racingのヤマハ R1 #121で、世界耐久選手権2023年シーズンに参戦することを発表できて、とても嬉しく思っているよ。僕を信頼してくれた監督とチームには心から感謝するよ。この美しいマシンで新しい挑戦を始められることが、待ち遠しくて仕方ないんだ。」
EWCルマン24時間レースでそれぞれ5回と2回の参戦経験を持つダヴィッド・シュヴァリエ選手(30歳)とロイック・ミレット選手(20歳)の4.185Kmのブガッティ・サーキットと伝統のEWC開幕戦での経験は申し分ないだろう。
「2023年シーズンではトップ5を目指したい。そして、定期的に表彰台を獲得することで、良い結果を残したいと思っているよ。」と、ヤマハ・フランスからサポートを受けるル・デヴェハット監督は語った。確かに、我々は進化していいるけど、それと同時にレベルも高くなっているんだ。我々は、自分たちよりも長い歴史を持つチームと対峙しているんだ。そのことを忘れてはいけないんだよ。」
Falcon Racingは、昨シーズンのルマンにおいて、EWCスーパーストッククラス7位につけていたが、最後の1時間半でエンジントラブルが発生した。Falcon Racingのヤマハマシン #121は、ゴールラインを通過することができなかったため、最終結果に名前を残すことができなかった。
「2016年以降、常に完走していて、それが初めての大きなメカニカルトラブルだったんだ。」とル・デヴェハット監督は語った。「士気が下がるような出来事だったけど、チーム全体としては、二度とこのようなことが起きないようにと、みんながモチベーションを高めてくれたから、いい方向に向かったと思うよ。この冬、我々は新しい作業方法を導入し、それが実を結ぶはずなんだ。」
Falcon Racingは、3月28日から29日にかけて行われるルマン24時間レース事前テストを含む充実したテスト計画のもと、EWC2023年シーズンをスタートする。