HONDA VILTAIS RACING、フロリアン・アルト選手をEWC2023参戦ライダー第1号に決定
ボルドール24時間レース優勝者のフロリアン・アルト選手は、FIM世界耐久選手権2023年シーズンに参戦するHonda Viltaïs Racingの最初の契約ライダーとなった。
ドイツ人ライダーのフロリアン・アルト選手(26歳)は、6シーズンにわたりViltaïs RacingからEWCレースに参戦し続けてきたが、チームがヤマハからホンダへスイッチする7シーズン目も、同チームから参戦する。
フロリアン・アルト選手は、昨年9月に開催されたシーズン最終戦のボルドール24時間レースで優勝を飾ったViltaïsチームの一員であった。元Moto2ライダーであるアルト選手は、ただ速いというだけでなく、6シーズン中、一度だけしか転倒していないという非常に信頼性の高いライダーでもある。
EWC2023年シーズンでもViltaïs Racingの一員としてチームに残ることを決めたアルト選手は、こう語り始めた。「いつも、金銭的に有利だったり、より高いカテゴリーにチャレンジできるような移籍のオファーがあったし、今でもあるんだよ。でも、自分たちの目標やスピリットを失わずに、成長し続けている限り、他の場所に行くことは考えていないんだ。」
アルト選手は、当時のチームメイト、エルワン・ニゴン選手、スティーブン・オデンダール選手とともに、Viltaïs RacingをFIM世界耐久選手権2022年シーズンでチームランキングを3位まで押し上げた。ヤニック・ルコット監督率いるこのチームは、インディペンデント・トロフィーのトップチームとしてシーズンを終えた。
「Moto2を去った後、僕は2016年にドイツ国際選手権のスーパーバイククラスでキャリアを再開したんだ。」とアルト選手は、こう続けた。「1年目に準チャンピオンになった後、僕のマネージャーは、2017年に世界耐久選手権に参戦するスーパーストッククラスやフォーミュラEWCクラスのチームから、問い合わせやオファーを受けていたんだ。すべてのオファーに目を通したけど、Viltaïsからのオファーが一番納得のいくものだったんだ。金銭的なことではなく、Viltaïsが掲げる目標や考え方が、ピッタリと僕にはまったんだ。名前だけではない本当のチームだったんだよ。」
アルト選手は、さらに続けた。「スパでの最初の出会いをよく覚えているんだよ。何か特別な事や、より大きな事を成し遂げられるような気がしてきて。ヤニック監督は、とても説得力があって、何よりも信頼できる存在だったんだ。そんなことが始まりだった。そして、その後も僕を決して失望させることはなかったんだ。うまくいかなかったときでも、次はもっとうまくやるぞって前向きな姿勢を見せてくれるし、いつもなんだよ。そして、実際に僕たちはどんどん良くなっていったんだ。だから、Viltaïsは、僕のチームというだけでなく、家族にもなったんだ。ボスからコックまで、全員が常に同じ方向に引っ張られているんだよ。誰も何事にも気後れすることはないんだよ。で、「やらなくていい」と思った人は、次の年にはそこにいないんだよ。2022年のボルドールでの大勝利は、こういうことに直結していると思っているんだ。」
2012年のレッドブルMotoGPルーキーズカップの優勝者であるアルト選手は、Moto3やMoto2に参戦した後、2017年にステップアップししながら、耐久レースに挑戦した。Viltaïs Racingの参戦初年度で、スーパーストッククラスのFIM耐久ワールドカップ優勝に貢献し、2018年にはフォーミュラEWCクラスへステップアップした。
アルト選手は、EWCシーズン参戦と同時に、準優勝を4回果たしているInternationale Deutsche Motorradmeisterschaftのシーズン参戦を予定しており、その準備を進めている。彼はピレリタイヤを装着するホンダマシンで両選手権を戦うことになる。
EWC2023年シーズンは、4月13日~16日にフランスで開催される
ルマン24時間レースで幕を開ける。