MOTO AIN、ルマンでの " 最悪の場所、最悪のタイミング " の後、次のEWCミッションに集中
先週末に行われたFIM世界耐久選手権2022年シーズン開幕戦、ルマン24時間レースにおいて、歓喜と絶望の両方を味わうことになったMoto Ainだったが、すでに、彼らは次の戦いをしっかりと見据えている。
2022年のEWC参戦計画を実現させるという不可能に近いミッションを達成し、さらにクラウディオ・コルティ選手、コランタン・ペロラリ選手、元MotoGPスターのブラッドリー・スミス選手といった素晴らしい才能を持つライダー達を確保することができたMoto Ainは、予選で1分36秒731というベストタイムを叩き出し、2021年大会より2ポジションアップの7位に陣取る、目的達成に向けてさらに大きな希望を抱いた。
しかし、ブラッドリー選手がスタートで出遅れ、動きが鈍ったまま第1コーナーへ進入した。その時、クリストフ・セニョール選手がブラッドリー選手との接触を避けることができず、衝突してしまった。
クリストファー選手は歩いてピットに戻ったが、元MotoGPライダーのブラッドリー選手は、後部に大きな衝撃を受けたため、セーフティカーが導入された際に、コース脇ですぐに応急措置を受け、精密検査を受けるため、そのまま病院に搬送された。ブラッドリー選手に大きな怪我はなかったが、しばらくは病院で様子を見ることになった。
Moto Ainのメカニックは、この大きなアクシデントに見舞われたにもかかわらず、40分足らずで無数のパーツを交換し、ヤマハマシンを修復させ、レースを再開させた。
クラウディオ選手とコランタン選手は、それぞれのスティントで好タイムを記録したが、マシンは完全な状態ではなく、ライダーも3人から2人に減ったため、Moto Ainののピエール・シャピュイ監督は、撤退という難しい決断を下すことになった。
「予選には満足して、喜んでたけどね。決勝はあまり満足していないよ。」とピエール監督は語った。「我々は何か素晴らしいことができる可能性を持っていたんだけど、実際には数秒しか続かなかった。ブラッドリーは病院にだし、マシンはダメージを受けている。コランタンやクラウディオをはじめ、チームのみんなは、この事実をとても残念に思っているんだ。でも、一番大事なことは、ブラッドレーが早く回復して、早くサーキットに戻ってこられることなんだよ。数週間はかかるだろうけど、彼は必ず立ち直れるはずだよ。我々としては、マシンのダメージの状況を把握して、分解して組み立てて、スパでは、自分たちのポジションを取り戻しに行くつもりだよ。」
スパ24時間EWCレースは、スパ・フランコルシャン・サーキットで6月2日から5日まで開催される。