NATIONAL MOTOS:辛くも勝ち取った勝利
2021年のルマン24時間レースにおいて、スーパーストッククラス優勝と総合4位を勝ち取ったホンダプライベートチーム、National Motosは、大きなメカニカルトラブルはなかったものの、チーム全体が疲弊し切ったレースとなった。ステファン・ハダディ監督は、ルマン24時間レースをこう振り返る。
「メカニカルなトラブルは発生しなかったけど、ライダーのマネージマントは本当に大変だったんだ。実質的には、ステファン(・エゲア選手)とグイラーム(・アンティガ選手)の2人で戦いきったレースになったからね。ケビン(・トゥルーブ選手)は、右手の古傷が再発して、3回目以降のライダー交代ができなくなってしまったんだ。だから、ステファンとグイラームに状況を説明して、彼らの体調面を考慮しながら、ライダーのマネジメントを一から作り直さなければならなかったんだ。二人は、時には疲労に負けそうになったり、自信を失ったりすることあった。だから、私は常に彼らに寄り添って、彼らのモチベーションを高めなければならなかったんだ。先頭集団に追いつくためには、彼らは、危険を冒すことなく、ペースを維持しなければならなかったんだ。私にとっても疲れるレースだったよ。私は、準備状況をチェックしたり、理学療法を行わせたり、極度に披露しているにもかかわらず、食事や飲み物を摂るように促したり、常に行っていたんだ。」
National Motosは、スーパーストッククラスの新しい優勝候補チームだが、ルマン24時間レースの歴史には、すでにその名を刻んでいる。パリの同じ名を持つホンダディーラーがサポートするこのプライベートチームは、2006年のルマン24時間レースで、SERTを抑え、レースを制した歴史を持っている。彼らは、EWCクラスとスーパーストッククラスの両方でルマン24時間レースを制した最初のチームとなった。2021年のスーパーストッククラスでの優勝は、また一味違った意味合いを持つようだ。
「この2つの勝利の違いを比べるとしたら、今回の勝利は本当に勝ち取ったものなんだ。2006年では、いろいろなアクシデントがあって、運よくトップに立つことができた。2021年は、ステファンとギヨームがレースのほとんどを2人で走り、クラッシュすることなく、上位で戦うことができた。この勝利を、チームの全メンバー、パートナー、お客さんやファンのみんな、そして父パイポに贈るよ。この優勝は、過去数年間のわれわれの努力の結果なんだ。」