TECMAS、強力なサポートと力強い志でEWCフル参戦を成功に導く
Tecmas-MRP-BMW Racing Teamは、2023年のFIM耐久ワールドカップタイトルへの挑戦を決定し、その戦いに向け、準備を進めている。
フランスチームのTecmasとベルギーに拠点を置くWerner DaemenのMotorcycle Racing PartsとBMW Motorrad MotorsportのエキサイティングなコラボチームであるTecmas-MRP-BMW Racing Teamは、ダンロップタイヤを単独サプライヤーとするスーパーストッククラスに新型BMW M1000RRで参戦する。
Tecmas-MRP-BMW Racing Teamは、EWCシーズンに向け、フランス人ライダーのロイック・アーベル選手とケニー・フォレイ選手、ドイツ人ライダーのイアン・ビューン選手、そしてフランス出身で第四ライダーのマキシム・ボネ選手と契約を結んだ。
Tecmasのチームオーナーであるアルノー・サッソーネ氏は次のように語っている。「Tecmasは、フォーミュラEWCクラスにしばしば参戦してきたが、経済的な理由で全レースに参戦することはなかった。2021年にTecmasを買収したとき、すでに2022年ルマン24時間レース参戦を計画していたが、それが我々にとって(資金力に応じた)適切なクラスではないことはすぐにわかった。だから、2022年のEWC参戦計画を中止して、2023年のスーパーストッククラスでフル参戦チームとして全レースに参加できるよう、より安定した計画を作り、そして実行に移すことを決断した。」
Tecmas-MRP-BMW Racing Teamが最速4人組を確保
Tecmas-MRP-BMW Racing Teamは、初のFIM耐久ワールドカップシリーズに向け、FIM世界耐久選手権2014年シーズンを制したGMT94の一員であったケニー・フォレイ選手を中心とする最速4人組を確保した。
フランス人ライダーのケニー・フォレイ選手(38歳)は、同じくEWCタイトルを獲得した経験を持つフレディ・フォレイ選手の双子の弟で、EWC2021年シリーズでは、準優勝に輝き、EWC2022年シーズンでは、BMW Motorrad World Endurance Teamの第4ライダーの役割を担うと同時に、スーパーバイクフランス選手権に出場し、優勝を手にした。
イアン・ビューン選手(32歳)は、EWCでの経験が豊富で、2022年シーズンでは、Team Bolliger Switzerlandのライダーとして活躍した。また、母国で開催されるIDM(Internationale Deutsche Motorradmeisterschaft)でも数シーズンにわたり素晴らしい活躍を見せ、2015年にはスーパースポーツクラスの栄冠を獲得している。
昨年、TATI Team Beringer Racingからスパ24時間EWCレースに出場し、2位に輝いたロイック・アーベル選手(25歳)は、スーパーバイクフランス選手権の出身で、SSP600部門では数多くの表彰台を獲得している。
マキシム・ボネ選手(25歳)は、これまで、ルマン24時間レースやボルドール24時間レースに参戦してきた経緯を持つが、今回EWCに復帰する。2019年にフランスのスーパーバイクチャレンジャーのタイトルを獲得したボネ選手は、EWC2023年シーズンでTecmas-MRP-BMW Racing Teamの第4ライダーの役割を担うことになる。
「私は、クルーをとても誇りに思い、満足しているよ。」とアルノー・サッソーネ氏は語った。「ケニーはすでにTecmasのライダーで、2022年のスーパーバイクフランスのチャンピオンでもあるんだ。このSSTでの新しい挑戦で我々に自信を持って来てくれた彼に本当に感謝しているんだ。彼は、最も経験豊富なライダーだから、若いチームメイトを引っ張っていく役割を担ってほしいんだ。ドイツ人ライダーのイアン・ビューンも耐久レースを熟知しているから、彼と一緒に仕事ができることを楽しみにしているよ。ロイック・アーベルは、昨年6月のスパ24時間EWCレースで2位となり、多くの経験を積んだ、とても良い姿勢を持った速いライダーで、マキシム・ボネは、スプリントレースとエンデュランスの両方でTecmasのライダーとして長い間活躍しているんだ。」
Tecmasはスーパーストックに参戦
Tecmasのチームオーナーであるアルノー・サッソーネ氏は、2023年にFIMエンデュランスワールドカップを選択した理由を次の様に説明した。「このクラスを選んだことは、まったくもって後退しているわけではないんだ。逆に素晴らしいライダー達が多くSSTクラスに参加しているから、競争はますます激化しているんだよ。」と彼は言う。「BMW Motorrad Motorsportは、この活動をサポートしてくれているし、私が信頼しているWerner Daemen率いるMRPチームも同様なんだ。我々がこのクラスに参加することで、このクラスに弾みがつき、新しいチームやEWCに参加しているチームも我々と同様にこのクラスに加わってくれることを望んでいるよ。」
「我々の目標は非常に明確で、SSTクラスの最前線に立つこと、そしてBMWの顧客に彼らのバイクが並外れた能力を持っていることを示すことなんだ。しかし、表彰台のトップに上がるためなら、あらゆることをしていくつもりだよ。」
Tecmas-MRP-BMW Racing TeamのBMW M1000RRは、次のEWCシーズンでゼッケンナンバー#9を背負う。
FIM耐久ワールドカップは、4月13~16日に開催されるルマン24時間レース、6月16~18日に開催されるスパ24時間EWCレース、9月14~17日にポール・リカール・サーキットで行われるボルドール24時間レースのFIM世界耐久選手権のヨーロッパを舞台とする3つの24時間レースで構成されている。