YOSHIMURA SERT MOTULとYART–YAMAHAの熾烈な戦い
ルマン24時間レースのスターティングフラッグが振られてから、スズキとヤマハのファクトリーチームは、素晴らしい戦いを繰り広げ続けている。F.C.C. TSR Honda Franceは、4周遅れで周回を重ねており、Webike SRC Kawasaki France TrickstarとBolliger Team Switzerlandの前を行く。
Yoshimura SERT MotulとYART–Yamaha Official EWC Teamのトップ争いは、レース開始から8時間経過した現時点でも続いている。スタートに失敗したカレル・ハニカだったが、ヤマハチーム(#7)は、すぐにトップに追いついた。数時間にわたるスリリングな戦いの末、Yoshimura SERT Motulのシルバン・ギュントーリ選手が1分36秒904のファステストラップを叩き出し、わずか数秒差だがトップを死守している。
ポイント争いでもこの2チームは、激戦を繰り広げている。スターティンググリッドのトップ5とレース開始8時間経過時点での上位10位に与えられるポイントから、両チームともに14ポイントを獲得しており、ここでも首位を争っている。
この2チームのペースに、他のチームは着いていくことができない。レース開始から8時間が経過した時点で、F.C.C. TSR Honda Franceは、スタート直後にブレーキトラブルで遅れをとったWebike SRC Kawasaki France Trickstarの前で、トップから4周遅れの3位を走っている。
Bolliger Team Switzerlandは、19番グリッドからのスタートと予選では振るわなかったが、決勝では素晴らしいスタートを切り、5位で周回を重ねている。
高性能化が進むスーパーストッククラスは、6位以下でグループを形成。現在、National Motos(ホンダ)がこのクラスをリードしている。しかし、この日のスーパーストッククラスをかなりの時間リードしてきたBMRT 3D Maxxess Neversが同一周回にいる。ウォームアップ時のクラッシュでピットに戻ったこのカワサキチームは、夕方のクラッシュで再びスーパーストッククラスの首位の座を失った。
OG Motorsport by Sarazin(ヤマハ)とSlider Endurance(ヤマハ)がこれに続く。トップ15にはTeam 33 Louit April Moto、Energie Endurance 91、No Limits Motor Team、Junior Team LMS Suzukiの4台のスーパーストックマシン勢が入っている。
20:00(現地時間)の時点で10位につけているBMW Motorrad World Endurance Teamは、トップに返り咲くためにひたすら走り続けている。BMW Motorrad World Endurance Teamは、ホールショットを奪った後に転倒を起こし、さらにメカニカルトラブルに見舞われた。
また、ERC Endurance-Ducatiも同様の問題に直面。8時間が経過した時点ではクラッシュの影響で15位を走っている。
アクション満載のレーススタート
スタート直後に、ダンロップターンでWójcik Racing Team、RAC41 ChromeBurner、Team 18 Sapeurs-Pompiers CMS Motostoreの3チームが絡むクラッシュが発生。
そして、他の優勝候補たちもトラブルでトップ戦線から脱落していく。序盤は上位陣と競り合っていたTati Team Beringer Racingだったが、燃料漏れのトラブルと2度の転倒でポジションを落としてしまった。VRD Igol Experiencesは、オイルホースのジョイント部に問題が発生し、その後転倒を喫した。この2チームは、夕方の時点で20位以降を周回している。
その他のチームは、素晴らしいスタートを切った後に、撤退を余儀なくされた。EWCクラスではMoto Ain、3ART Best of Bike、LRP Polandが、スーパーストッククラスではTeam 18 Sapeurs-Pompiers CMS Motostore、RAC41 ChromeBurner、Aviobikeがリタイヤとなった。